日本刺繍 紅会

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手は精神の出口です



※下記の文章は上記と同じものです。

手は精神の出口です

精神は、手から出る時は労働と呼ばれて、空間に向けて、さまざまに、形あるものを作ってゆきます。手こそは精神の出口です。
この手の働きは、人の心の中のあこがれを具現するものであって、そして、手のいとなみにより人は形成されてゆきます。
手は、これまでになかった事態をこの世に作り上げてゆきますが、これはとても人間らしいしごとで、「創造」とよばれます。つまり、人間の手は、その人の心を空間に刻み込んでゆくことになるのです。
人間は、手によって作られたもので、おのれ自身の精神の程度を知ります。つまり、精神は手から出て作品となり、評価としてふたたび自分に戻るからです。
とどのつまり、手は、自分がどういうもの、どの程度のものかを、晴れがましくも、時にはなさけなくも、自分に教えてくれるのです。


斎藤 磬(1982年)